海外の日本語教育事情:カンボジアの場合

いまや高度に発達した情報機器より、世界規模での情報交換が可能になりました。従来よりも、より素早く大量に。そして、訪れたのはグローバル社会です。日本に於いてグローバル社会の共通語は英語のように思われ、日本人の英語教育が早急に叫ばれていますが、日本人がそう考えるように東南アジアでのほかの国々でも、新しいビジネスの場として日本を見ておりカンボジアなどでは日本語学校による日本語の教育が行われています。カンボジアの日本語教育の状態としては、ITエンジニアや留学生のカンボジア人の比率を見るように非常に精巧しており、彼らのコミュニケーション能力は確かなものであるといえます。日本語学校だけではなく、大学などの高等教育機関でも日本語力を身につけることができ、語学教育としては非常に順調に進んでいるといえるでしょう。元来、日本とカンボジアは戦時中から深いつながりがあり、現地に移住した日本人や華僑も数多く存在しており、また近年のグローバル社会に伴う国際的なビジネスチャンスにのっとったエンジニアなどの海外への進出や、日越EPA締結による看護分野での人材のやり取りが期待されており、教育の現場だけでなく民間の教育機関などでも多くの期待が持たれています。実際、こうした国際社会の事情を背景に、日本に移住する現地の方々もたくさんいるので、日本語教育はグローバル社会の中でも活躍できるコミュニケーション力の開発に成功しています。現地での高等教育機関以外での、日本語学校としてはさくら日本語学校TrườngNhậtNgữが有名です。この学校は、1989年に設立され、幅広い日本語の学習を通して確かな話者を育成してきました。また、この学校の他にもドンズー日本語学校 TrườngNhậtNgữなどが存在しており、ホーチミン市を中心に語学教育の基礎となっています。高等教育機関としては、ハノイ貿易大学、ハノイ国家大学外国語大学などのハノイを中心とした大学、またタンロン大学、ホーチミン市師範大学などの大学があります。こうした大学教育としては、最初に挙げたハノイ貿易大学は特にレベルの高い教育を行っており、日本の企業への就職なども行っており、多くの実績を誇っています。語学学習の時間としては比較的に少ないのですが、質の高い教育内容のため国内でもトップクラスの実力を保持しています。一方、ハノイ国家大学外国語大学は利用的な教育を重視しておりより長時間の学習をすることができるので、カンボジア国内の教育としても非常に充実しているといえます。